本記事は理学療法士(ランニングトレーナー)&市民ランナーである管理人が投稿しています。
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オーバートレーニング症候群
はじめに
理学療法士(兼トレーナー)である管理人がオーバートレーニング症候群について解説します。
オーバーユース障害と混同している人も多いかもしれませんが、別物です。
簡単に説明すると、
- 疲れが抜けない
- 気分の落ち込み(抑うつ)
- パフォーマンス低下(記録が伸びない)
いま、まさに上記のような症状がある人は必見ですよ。
オーバートレーニング症候群(OTS)
実は目新しい問題ではなく、1923年には初期のトレーニング論文の中で「オーバートレーニングあるいはステイルネスはあらゆる経験豊富なトレーナーにとっておばけのようなものだ」と警告されています。
今から100年ほど前には、すでにオーバートレーニングの存在がわかっていたということなので驚きです!
定義
トレーニングには過負荷の原則というものがありますが、過負荷の期間の後にパフォーマンス低下がみられる期間があります。
このパフォーマンス低下は短期的な悪化であり、通常は1〜2週間ほどです。
これを「オーバーリーチング(機能的オーバーリーチング)」あるいは「極度のオーバーリーチング(非機能的オーバーリーチング;NFOR)」と呼びます。
さらに、パフォーマンスの低下が長く続いた状態がオーバートレーニング症候群と定義されています。
さまざまな感染症、易疲労性(疲れやすい)、感情や気分の変化、意欲消失、オーバーユース障害も症状に含まれます。
機能的オーバーリーチングは、短時間のパフォーマンス低下を引き起こすように意図的に強度を高く設定したトレーニングを行います。
その後、数日〜数週間で回復(リカバリー)期間を設け、超回復的なパフォーマンス向上につなげます。
非機能的オーバーリーチングは、パフォーマンスの低下・停滞という意味合いが強く、以前のパフォーマンスに戻るために数週間〜数ヶ月のリカバリーが必要です。
この時に、適切な回復を行うことなくトレーニングを続けるとオーバートレーニング症候群に進行し、パフォーマンスを戻すために長期間(数ヶ月以上)必要になってしまいます。
種類
あまり聞きなれないですが、一応「交感型オーバートレーニング」と「副交感型オーバートレーニング」という分類もあります。
交感型オーバートレーニング
安静状態での交感神経緊張の増大が特徴である。
別名、バセドウ型と呼ばれるが、これはバセドウ病(甲状腺機能亢進症)のことを指し、交感型にみられる症状と似ている。
交感型の症状としては、イライラ・安静時心拍数や血圧上昇・体重減少・不眠など。
副交感型オーバートレーニング
別名、アジソン型と呼ばれ、副腎(皮質)の機能不全様症状と似ている。
副交感型の症状は、抑うつ・安静時心拍数や血圧の低下・過眠・リビドー減退など
理論(仮説)
確実にコレ!と断言できる研究結果は出ていないのが現状のようです。
いくつかの仮説があるようなので、簡単に説明します。
難しい話しになるので、飛ばし読みOKです!!
自律神経不均衡仮説
言葉の通り、「自律神経の不均衡」がオーバートレーニングの兆候の原因であるとする仮説です。
運動による長期間の刺激の結果、ネガティブフィードバックが生じ、交感神経系の安静時緊張度を低下させるというもの。
- 激しいトレーニングによって放出されるカテコールアミンの急増によって生じるネガティブフィードバック機構の影響
- 運動中の代謝の増大
・血漿アミノ酸のアンバランスと脳の神経伝達物質代謝の変化
・長時間のトレーニング中に体幹深部温の上昇がおこり視床下部の交感神経中枢へ抑制効果をもたらす - 過負荷を受けた筋の受容体中枢への求心性神経性ネガティブフィードバック
グリコーゲン枯渇説
長時間・長期間の激しいトレーニングが筋のグリコーゲンの枯渇を引き起こすことで、筋疲労やパフォーマンス低下に陥り、オーバートレーニング症候群の兆候を引き起こすというもの。
グリコーゲンが低下すると、別のエネルギー源を使う必要があるためBCAAからグルコースへ酸化亢進を引き起こします。
⇨結果として、BCAAの総貯蔵量が低くなり、中枢性疲労を引き起こす可能性があります。
ただし、筋グリコーゲン量が正常値でもオーバーリーチング(パフォーマンス低下)が起こるという研究もあり、必ずしも関連しているかというと微妙な印象があります。
中枢性疲労仮説(分岐鎖アミノ酸仮説)
中枢神経系での5-ヒドロキシトリプタミン5-hy-droxytyptamine(5-HT)の合成増加によって生じるという説です。
非常に難しい話しになるので、簡潔に示しますが・・・。
筋グリコーゲン枯渇⇨BCAA酸化と脂肪酸値の上昇⇨トリプトファン濃度の上昇⇨トリプトファンは5-HTに変換
これがオーバートレーニング症候群に関係しているのではないかという仮説。
ただ、動物研究とヒトの研究では結果がクリアではない部分もあるようです。
メモ
5-HTはさまざまな神経内分泌、情動機能をもつ
神経内分泌不均衡仮説
トレーニング増加期間中の神経内分泌軸の断絶が起こっている可能性を指しています。
視床下部が関係している可能性があるようですが、研究データは矛盾もあるようです。
サイトカイン説
組織における過負荷に対する適応が仮説として挙げられています。
過負荷による組織損傷に伴う炎症⇨炎症反応の慢性化
この結果、サイトカインの増加が起こり中枢神経系に作用することで疲労、食欲不振、抑うつなどを引き起こします。
オーバートレーニングによくみられる症状
競技パフォーマンスに関する症状 | |
以前のパフォーマンスの水準についていけない | 回復に時間がかかる |
協調機能の低下 | 筋力の低下 |
生理学的所見 | |
血圧の変化 | 安静時心拍数の変化 |
体重減少 | 受傷(ケガ)の頻度が増加 |
感染頻度の増加 | 無月経 |
自覚症状 | |
疲労 | 抑うつ気分 |
食欲不振 | 睡眠障害 |
筋痛 | 胃腸の調子が悪い |
頭痛 | イライラ |
集中力が続かない | 無気力 |
治療・予防
オーバートレーニング症候群の原因が明確にわかっていないが、少なくともトレーニング強度・方法の見直し、生活習慣(睡眠や食事、休養)を検討する必要があるといえます。
一度、オーバートレーニング症候群におちいってしまうと厄介なので、やはり予防が重要です。
まだオーバーリーチングの段階で早い時期に疲労やパフォーマンス低下を感じ取ることができれば、1〜2週間トレーニング強度を50〜75%に落とすだけで競技能力を改善させるのに十分と報告している方もいます。
運動量を決める手順として推奨されているのは、下記の通りです。
- まず頻度
- 次に時間
- 最後に強度
評価
オーバートレーニング症候群の初期の変化に「心理的なもの」があります。
いくつかの評価方法がありますが、例えばこちら↓
[Profile of States(POMS)]
65項目からなる質問紙で情緒や気分の総合的な測定を行うことができます。
オーバートレーニングの兆候があれば実施してみるのも良いと思います。
まとめ
オーバートレーニングは「予防」が重要。
トレーニングの量・強度の計画をしっかり行うことも重要ですが、基本的な食事と睡眠、休養をおろそかにしないことがマストです。
なんだか原因がはっきりしないけど、疲労感やパフォーマンス低下、気分の落ち込みが続くようであればオーバートレーニング症候群を疑い、早めに対処しましょう。
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