他記事で頻発するランニング・トレーニング関連の用語について、サクッと解説します。
(随時、追加していく予定です)
か行
関節可動域(ROM:range of motion)
関節が動く可動範囲のことを指す。
さ行
最大酸素摂取量(VO2max)
全身の細胞レベルで利用することができる酸素量の最大値を指す。
心肺系体力の指標としてあつかわれる。
安静時の酸素摂取量は[体重1kgあたり、1分間あたり3.5ml(=3.5ml/kg/分)]と推定されている。
つまり、身体に取り入れた酸素をどれだけ効率よく利用(消費)できるか、を指しておりトレーニングによってその数値は変化させることができる。
最大乳酸定常状態
乳酸の蓄積が悪影響を生じないレベルに保たれる最大の運動強度を指す。
伸張-短縮サイクル(SSC:ストレッチショートニングサイクル)
筋腱複合体が素早く、強制的に伸ばされる伸張負荷がかかり、それに反応して弾性的に筋が素早く短縮するメカニズム。
つまり、筋肉や腱(すじ)が伸張されることでエネルギーが生まれ、筋腱が伸ばされた分だけ元に戻ろうとする短縮がおこり(伸張→短縮)、それが結果として運動につながる。
スタティックストレッチ(静的ストレッチ)
痛みの出る手前までゆっくりと動かし、最終姿勢を20秒〜30秒間保持する方法。
個々の筋を重視して筋の弛緩と伸張を同時におこすことで柔軟性を高めることができる。
競技前におこなうとパフォーマンスが低下するおそれがある。
ストライド長(重複歩)
1歩の長さ、大きさ。
ストライドが長い=歩幅が大きい、1歩で進む距離が長い
ランニングの速度はストライド長×ピッチであらわすことができる。
た行
ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)
競技でおこる実際の動作などを用いて身体の準備を整える機能的なストレッチ法。
個々の筋ではなく、動作を重視するため競技前におこなうことが適している。
な行
乳酸素性作業閾値(LT値)
運動強度を増加させていくと、乳酸濃度が上昇する。
血中乳酸濃度が安静時濃度から急激に増加しはじめる運動強度(または相対的運動強度)を指す。
(=乳酸が急激に上昇するポイントにあたる運動強度レベル)
※日常的に競技をおこなう選手では最大酸素摂取量の70〜80%程度の運動強度が目安
※トレーニングを積んでいない初心者では最大酸素摂取量の50〜60%程度の運動強度が目安
は行
ピッチ(重複歩の頻度)
足の回転、1歩の振り出しの頻度。
ピッチを速くする=足の回転を速くする
通常、高身長者は低身長者よりストライド長(1歩)が大きい(長い)がピッチは遅い。
ランニングの速度はストライド長×ピッチであらわすことができる。
ら行
ランニングエコノミー(RE)
一定の最大下速度で走る際の酸素消費量であり、ランニングパフォーマンスにとって非常に重要な要素。
仮に競争相手がV02maxおよび乳酸素性作業閾値が同等でも、ランニングエコノミーが優れている選手の方がより速く、より長い距離を走ることが可能。