本記事は理学療法士(ランニングトレーナー)&市民ランナーである管理人が投稿しています。
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アキレス腱炎とは
名前の通り、アキレス腱に炎症が起こることで痛みを引き起こします。
アキレス腱周囲の慢性的な痛みはランナーの故障でよく起こります。
そもそも痛みを引き起こしている組織はアキレス腱だけとは限らず、他にも滑液包と呼ばれる組織の炎症やアキレス腱周囲に存在する脂肪による痛みなど、原因となる組織がいくつかあります。
いずれにしても、ほとんどの場合でアキレス腱やその周囲の組織に繰り返し起こるメカニカルストレスが痛みにつながる根本的な問題であると言えます。
アキレス腱炎の原因
アキレス腱は下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)の繰り返す収縮によって微細な損傷を引き起こし、その修復過程でアキレス腱が弱化(脆弱化)、変性を起こします。
アキレス腱には血行が乏しいため、一度微細な損傷が生じるとなかなか治癒しづらく完治するまでに時間がかかりやすいです。
繰り返し足首に負担がかかるランニングやジャンプ動作によってアキレス腱炎が起こりやすく慢性化しやすいのにはこのような特徴があるからです。
専門的な視点では「レッグ・ヒール・アングル(Leg Heel Angle)」という指標などをもとに足の状態を確認したりします。
ランナーに聞き馴染みのある言い方としては「オーバープロネーション(回内足)」しているとアキレス腱の内側にストレスがかかりやすく、反対に「アンダープロネーション(回外足)」ではアキレス腱の外側にストレスが生じやすくなります。
もし、ランナーであるアナタがアキレス腱やその周囲に痛みが出てしまった場合・・・
例えば、単純に走行距離が急激に上がったなどの理由であれば湿布を貼って安静にしておくくらいの対応でも徐々に良くなるかもしれません。
しかし、走行距離や練習内容が大きく変わりないのにアキレス腱が痛くなったり、ランニングフォームを変えたとか何かしらのアクションをきっかけに痛みが出た場合には足部(骨・関節)の位置関係や筋の機能に問題がある可能性が高いです。
足底腱膜炎とは
足底腱膜炎と呼んだり、足底筋膜炎と呼んだりしますがいずれも意味は同じです。
踵(かかと)や土踏まずに痛みを伴うことが多く、オーバーユースで再発を繰り返す障害です。
特徴的な痛みの出方としては以下のような特徴があります。
①足の指を伸ばす(持ち上げる)と痛い
②長く座ったあとの歩き始めや朝の起床直後の立ち上がり、歩き始めの1歩目が痛い
③動き出すと一時的に良くなることがある
④爪先立ちで痛みが出る など
足底腱膜炎の原因
端的に言えば足底腱膜にかかる負担が増大してしまい痛みが出ます。
ただし、その過度な負担が生じるメカニズムが大きく3つに分かれるため、対処法も若干異なります。
以下、簡潔にまとめると・・・
足底腱膜に負担がかかる理由
①内側縦アーチが沈み込み、足底腱膜が伸張されてしまうパターン(いわゆる扁平足の状態)
②蹴り出しで早すぎる踵離れによって足趾が過度に持ち上げられる形になり足底腱膜が伸張されてしまうパターン
③蹴り出しで踵離れが遅く、脛骨(すねの骨)が過度に前方へ倒れることで足底腱膜が伸張されてしまうパターン
このように足底腱膜が過度に伸張されてしまう理由も異なれば治療やトレーニングの方法も変わってしまうため、適切な対処ができなければ慢性化や再発を経験することになります。
治療と予防のポイント
ここでは治療に関する詳細な内容は割愛し、アキレス腱や足底腱膜に負担をかけてしまう原因について解説します。
シューズがあっている?
シャンクと呼ばれる中底に埋め込まれたアーチを支える機能がないシューズやトゥブレイクと呼ばれる部分が足趾の関節の位置と合わないシューズでは足底腱膜に負担が強くなってしまいます。
長期間使用して摩耗したアウトソールやヒールカウンターが変形したシューズは足(踵)が接地した際の不安定性を招きます。
また、踵のすり減りに偏りがあるシューズも同様に足が接地した際の不安定性につながるため注意が必要です。
そのため、足のサイズにあったシューズを選ぶことはもちろん大前提で、走行距離や使用年数にあわせた定期的な交換が大切です。
また、ランニングシューズだけでなく日々の通勤・通学で頻用するシューズについても気を配ることが大切です。
歩きが悪い人でランニングフォームが綺麗な人は(おそらく)いません。
つまり、普段の歩きを整えることが(筋バランスや姿勢などを含めたカラダの機能に影響し)ランニングのパフォーマンスにつながる、と考えて差し支えないでしょう。
シューズに関連してインソール(中敷き)の調整も効果的です。
インソールについては下記の記事でも解説しています。
このようにシューズやインソールの見直し・調整は、そのまま痛みの改善(治療)や予防に直結すると言えます。
無理に前足部接地(フォアフット走法)を意識していませんか?
最近、フォアフット走法を意識的に取り入れているランナーも多いと思いますがアキレス腱にかかる負担という視点では負担の大きい走り方になります。
トップアスリートがフォアフット走法だから、市民ランナーもフォアフット走法にすれば速くなるという考えは間違いです。
リハビリテーションにおいてもランニングフォームをチェックする際には、接地の方法と重心移動が上手にできているかを確認しアキレス腱や足底腱膜にかかるストレスの軽減を図ります。
最後に
今回はアキレス腱や足底腱膜の痛みについて解説しました。
いわゆるランニング障害につながる原因はさまざまですが、走り方やシューズが故障(ケガ)につながりますが個人の足の状態などによって痛みが出る組織や原因も変わります。
本記事で紹介している内容がすべてではありませんし、(何度も言いますが)人それぞれ原因が違いますので症状に悩んでいるランナーの方は早めに整形外科を受診しましょう。
圧倒的におすすめの市販インソールは〜SUPERfeet(スーパーフィート)〜
インソール(中敷き)は足部の健康だけでなく膝や股関節、姿勢などあらゆるカラダの問題に影響する可能性があります。
外反母趾や扁平足がある人は、ほぼほぼ間違いなくインソールを使うべきだと言えます。
なぜなら、それは「足部の不健康状態」と捉えることができるからです。
ただし、インソールは何でも良いと言うわけではありません。
私自身、理学療法士&市民ランナーという立場からおすすめする市販インソールがSUPERfeetです。
価格も比較的お手頃でハサミでカットするだけで使えます。
オーダーメイドインソールは少なくとも15,000円〜20,000円はしますから1/3〜1/4の価格でオーダーメイドに負けない機能性のあるインソールです。
(私も必須で使っています。大量購入です。笑)
注意
購入する場合はグリーンもしくはカーボンを選びましょう!
※色によって若干作りが違っており、ランニング用はカーボンを使い通勤用などには通常のグリーンorカーボンを推奨します。
もう少し詳しく知りたい方は[足部調整]安くて簡単に使えるコスパ最高のインソールでランニング障害予防にも効果的!?の記事を参考にどうぞ!
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