

本記事は理学療法士(ランニングトレーナー)&市民ランナーである管理人が投稿しています。
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はじめに
ランナーを泣かせるケガ(いわゆる故障)についての理解を深め、楽しくランニングを続けることができるように応援する記事です。
ランニング障害は多くの場合「オーバーユース(使いすぎ)」で起こります。
つまりは練習による疲労・負担の蓄積によって足が悲鳴をあげてしまった状態です。
その悲鳴が痛みとして現れているわけです。
痛み=悪いものとして扱われることが多いですが、むしろ逆であり「身体にとって過剰な負担がきている場所を教えてくれている」とポジティブに考えた方が良いですよ。
前置きが長くなりましたが、まずは結論(キーポイント)を簡単にまとめました。
- 故障の原因はだいたいオーバーユース症候群(頑張りすぎ)
- 週30km以上走るランナーは要注意
- シューズは定期的に交換を
- 故障しやすい人は姿勢を見直す必要あり
そもそもランニング障害とは

| 代表的なランニング障害 | |
| 膝蓋大腿骨痛症(32.2%) | シンスプリント(17.3%) |
| アキレス腱周囲炎(7.2%) | 疲労骨折(7.2%) |
| 足底腱膜炎(6.7%) | 腸脛靭帯炎(6.3%) |
| 膝蓋腱炎(5.7%) | 中足骨疲労症(3.3%) |
| 内転筋挫傷(3.0%) | ハムストリングス挫傷(2.6%) |
| 後脛骨腱炎(2.6%) | 足関節捻挫(2.4%) |
| 腓骨筋腱炎(1.9%) | 腸骨骨起炎(1.6%) |
| (参考:Van MechelenとBallasより) | |
ランニング障害は、足に負担が積み重なった結果起こる障害が大部分を占めます。
さらにほとんど(70〜80%)は膝より下で起こります。
いわゆる筋骨格系の「オーバーユース症候群」といわれる状態です。
ランニング障害を引き起こす原因(危険因子)は大きく2つに分類できます。
外的要因(環境的問題)と内的要因(自分自身の問題)
| 外的要因 | 内的要因 |
| 間違ったトレーニング方法 | 柔軟性の低下 |
| サーフェス(路面)やシューズが合っていない | 筋力の低下やアンバランス(機能不全) |
| 過去に障害を負ったことがある | |
| 不良姿勢 |
これらは一例ですので、そのほかにも故障のリスクが高まる要因はあります。
より具体的に、わかりやすい指標もあります。
- 1週間あたりのトレーニング量が約30.6kmで障害の危険性が増加し始める
- 3年未満の経験の浅いランナーは障害の危険性が増す
- 面白いことに、モチベーションが高い人は障害を負いやすい。
⇨モチベーションに関しては競争意識が高く、ハードで長いトレーニング行うランナーほど障害の初期症状を無視しやすく悪化させやすい傾向にあるということです!
①外的要因に関しては、ある程度は自分自身でコントロールできます。
路面(アスファルト、芝生、競技場のタータン、土・砂)の違いに関してはランニング障害とは直結しないと考えられています。
しかし、個人的にはやはりアスファルトのような硬い路面よりも芝生などの柔らかい場所の方が負担は少ないと感じます。
あくまでも少し前の研究結果によるものなので、将来的には変わるかもしれませんが・・・。
それよりもシューズの性能に気を配ることが重要です。
- ランニングシューズは湿気を帯びると緩衝能が低下する
- 400km走ったランニングシューズは緩衝能の30〜50%を失う
ある報告ではこのような問題があるとされていますのでシューズは定期的に新調することをおすすめします。
単純に月間200kmほど走るランナーであれば、2ヶ月に1回は新調しなければならず出費がかさみます。
ですが!・・・シューズを新しくするとモチベーションも上がりませんか??
いっそのことポジティブに考えて、お気に入りのシューズを探す時間も楽しみの1つにしてしまいましょう!!
最近ではシューズの性能が格段によくなり(同時に値段も高騰してますが)、すべてのシューズの耐久性が上記の数値とは限りませんが、個人的には500kmほどを目安に交換することをおすすめします。
ぎりぎりまで使い込んでも600kmほど走行すれば必ず交換です。
難しいのは②内的要因ですね。
正直、専門知識を持った理学療法士やパーソナルトレーナーなどの専門家にお願いすべきです。
10代〜40代くらいまでであれば、そこまで身体に不調を覚えることも少ないと思いますが案外やっかいなクセを抱えている人は多いです。
最初の方にも伝えましたが、ランニング障害は「負担の積み重ね」がほとんどです。
そして、その負担は多くの場合に「姿勢」や「筋・関節の柔軟性低下」が原因となっていることが多いです。
そういった「クセ」を治していくためには専門家にしかできません。
なんせ個人差があるので、オーダーメイドでやっていくことが必要なのです。
とはいえ、結構お金もかかる(相場は1時間10,000円〜15,000円ほど)ため、自分自身でできることから始めることが重要です。
トレーニングについて知る方法

アナタは日々のトレーニングを決める際、どのようなところから情報収集していますか??
トレーニング方法に関しては、YouTubeやSNS、ブログなどから情報収集もできますが鵜呑みにするのは危険です。
あくまでも情報収集の1つとして活用はするけど、本当にその方法が正しいか疑いの目を向けるクセをつけましょう。
参考となる情報源
- ランニング雑誌
- ランニングに関する参考書
- YouTube、SNS、ブログなど
- 練習会(ランステの練習会やイベント)
- パーソナルトレーニングの利用
最近では、(主に都内に)ランニングステーション(通称、ランステ)が増え、練習会を開催している場所も増えました。
バリバリの経験者(箱根駅伝出場経験者など)がランニングフォームやトレーニングのアドバイスをしてくれるといった、一般の市民ランナーにとっては願ってもないイベントです。
また、有名どころのブランド(アシックス、アディダス、ナイキなど)にはランニングコーチなる方々もいてインターネット・SNSで情報発信も盛んです。
たとえば、東京駅近くのアシックス直営店にはランステが併設されており日々ランニングイベントが企画されていますので関東圏にお住まいの方はわりと手軽に利用できます。
もし初心者でランニングを始めたい・始めたばかりというアナタは、シューズのフィッティングやフォーム指導などを受けて下さい。
また経験者の方でも「専門家から一度もフォームチェックを受けたことがないよ」ということであればタイミングを見つけてチェックを受けることをおすすめします。
これも故障のリスクを最小限にするための効果的な方法です。
故障の原因

ランニング障害の危険因子とされるものを表にまとめました。
今後の研究によって結果が変わる可能性はありますので参考までに。
| 重要な因子 |
| 1週間のトレーニング距離 |
| 以前のランニング障害 |
| 経験が浅い |
| トレーニングの強度 |
| 不確定な因子 |
| 柔軟性 |
| ストレッチング |
| ランニングシューズ |
| 中敷き(インソール) |
| アライメント異常 |
| 関係ない因子 |
| 年齢 |
| 性別 |
| 体型 |
| ランニングサーフェス(路面環境) |
| トレーニングする時間帯 |
| ウォームアップとクールダウン |
故障をなくすための対策

ある研究報告
ある研究報告では、ロードレースに参加したランナーのその後1年間を調査し、1/3以上のランナーが故障したが、その1/3未満の人しか医師に相談しなかったそうです。
つまり、足の故障で病院へ訪れる人は非常に少ないことがわかります。
個人的な意見ですが、早めにスポーツ整形外科をかかげているクリニックへ行くことがおすすめです。
前にも伝えましたが、単純なオーバーユースだけの問題だけでなく姿勢のクセがあったうえで練習のしすぎがオーバーユース症候群として発症しやすいです。
故障する人はだいたい同じ場所の故障を繰り返すという経験ありませんか??
なぜなら、その場所に負担が集中しやすい姿勢やフォームが影響しているから、とも考えることができます。
「長くランニングを楽しみたい」
「故障を繰り返す」
「パフォーマンスをあげたい」
このような気持ちがある人ほど、早めに専門家(理学療法士)に診てもらえる病院・クリニックへ行きましょう!!
セルフで行う対策

痛みが出てしまった場合は、まずはアインシングが一般的です。
痛みを軽減し、炎症が起こっている場合には腫れや熱感を和らげます。
しかし、アインシングがすべてにおいて正解というわけではありません。
症状の時期に応じて逆に温める方が効果的になる場合もありますし、そもそも故障した原因がどこにあるのかを探す必要があります。
当たり前ですが、根本を解決しなければ一時的に痛みが回復するだけでいずれ再発することが目に見えています。
まとめ

故障しやすい人の特徴
- トレーニングの量が多い
- トレーニングの負荷(強度)が高すぎる
- 姿勢(フォーム)が悪い
- シューズの交換時期を曖昧にしている
- 軽い故障程度であれば自己判断で対応
対策
- ランニングの距離と強度を見直す
- スポーツ整形外科のクリニックへ行く
- パーソナルトレーニングを受ける
- シューズの機能、交換時期にはこだわる
ランニングを楽しむためには、自分の身体を知るだけでなく故障やシューズについて知識を得ることも必要です。
あとは「がむしゃらにやればよい」というものでもありません。
自分のカラダと相談しながらトレーニングの量・強度を調節して痛みがあれば無理しない。
当たり前ですが、コレにつきます!
ランニングをはじめたい人へ送る本
まずはランニングをはじめたいという初心者向けのおすすめ本です。
とっつきやすい、読みやすい、そしてわかりやすい本を厳選しました。
BROOKS(ブルックス)

個人的におすすめブランドの1つであるBROOKS
!
BROOKS
のランニングシューズを探すなら公式サイトをチェックしましょう!
定番の人気シリーズはGhost(ゴースト)シリーズです。
初心者でも非常に履きやすく安定したランニングを実現してくれます。
もちろん普段のジョグ用シューズに最適で、月間走行距離が長くシューズの消耗が激しい中級〜上級者にもおすすめです。
理由は簡単!
普段のジョグトレーニング用のシューズは耐久性・安定感のあるコストパフォーマンス重視のシューズがおすすめだと言えるからです。

ちなみに朝は電車で通勤し、帰りはランニングで帰る通勤ランスタイルの私にとってシンプルなデザインのBROOKSシューズは朝の私服通勤にもあわせやすくデザイン的にも使いやすさ抜群でおすすめシューズブランドの1つとなっています。
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20247/16よりGHOSTシリーズがアップデート!
GHOST 16が発売開始(オンライン先行発売)
アップデート情報
- 窒素を注入したDNA LOFT v3クッションを新しく採用したことで、ゴースト16はさらに柔らかく軽量です。
- ゴースト15より10g軽くなりました。
- 新しいRoadTackラバーは耐久性と弾力性に優れ、リサイクルシリカを配合しました。
公式HPより引用
Ghost16(※画像より公式サイトへつながります)
まずはどのシューズを選べばよいか迷ったらコレ!
初心者〜上級者まで幅広く対応する定番シリーズです。
Ghost15(※画像より公式サイトへつながります)
まずはどのシューズを選べばよいか迷ったらコレ!
旧型ではありますが、機能性十分です。
(私もまだまだ普段のランニングで愛用中)
初心者〜上級者まで幅広く対応する定番シリーズです。
Ghost MAX :ゴーストマックス(※画像より公式サイトへつながります)
ロングセラーモデル“Ghost シリーズ” に厚底モデルが登場しました!
Glycerin StealthFit 21:グリセリンステルスフィット21(※画像より公式サイトへつながります)
こちらのGlycerin(グリセリン)シリーズもGhostシリーズとあわせてチェックしておきたい注目シューズです!
特にグリセリンステルスフィットはクッション性とフィット感の向上でより快適なランニングを実現してくれるはずです!



