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朝練、概日リズム
はじめに
トップアスリートはもちろん、市民ランナーでも「朝練(=早朝練習)」に取り組む人は意外と多いかもしれません。
朝練は歴史的に見てもごく当たり前におこなわれている練習方法ですが、いざメリット・デメリットを説明してと言われてもよくわからないという人は多いはず。
- 仕事を抱えながら練習時間の確保をするために・・・
- 朝の方が気分がスッキリして良いから・・・
といった「朝練の効果」以外の理由でおこなっている人もいると思います。
本記事では、そのようなランナーにもわかりやすく「朝練の効果」について解説します。
さっそくですが、結論をお伝えします!(個人的見解を含みます)
朝練は推奨しますが注意点もあり
朝練のメリットとして、特に恩恵を受けることができることは4つあります。
- トレーニング効果アップ
- トレーニングの頻度・量を確保しやすい
- 1日のスケジュールに余裕が生まれる
- 就寝-起床にメリハリが生まれ生活リズムが整う
上記3点をふまえ、朝練をより推奨できるランナーは↓こちら↓
- サブ4.5以上(フルマラソン4時間30分未満)を狙うランナー
- 仕事でトレーニングの時間を確保しづらいランナー
▶︎残業が多い、夜20〜21時くらいまで仕事になりやすい人
▶︎週1〜2回程度しかトレーニングの時間がとれない人 - 朝型の人
以上のような目標・傾向があるランナーには朝練がおすすめ。
マラソンの目標達成のためには大きな恩恵を受けられるはずです。
ただし、注意点もあります。
注意点
- すべての人が早朝トレーニングに向いているわけではない(夜型の人)
- トレーニングの強度次第では免疫力低下をおこす可能性もある
- 疲労感を感じやすい可能性もある
- 冬の寒冷環境では病気発症のリスクもある
- 習慣化するためには”根気”が必要
遺伝子的に朝型or夜型はある程度傾向があらわれるようなので、普段の生活を思い返してみましょう。
仮に夜型と感じても朝練に興味があれば1度(最低でも1ヶ月ほど)はチャレンジすると良いと思います。
免疫力低下や疲労感は絶対とは言い切れませんが、結局のところ[ランニングのペース×距離(時間)]を調節すれば基本的には問題ありません。
それぞれについての詳細と病気発症のリスクについては後述します。
サクッとまとめると、メリットは大きくデメリットは少ないということが言えます。
朝練のメリットとは
それでは、朝練のメリットについて考えていきましょう。
トレーニング効果アップ
マラソンは持久力が物を言います。
そのため、ランニングパフォーマンスを上げたい場合「グリコーゲン」と呼ばれる体内のエネルギー源の量がポイントです。
この「グリコーゲン」は今後の説明でもよく出てくるので覚えておきましょう。
早朝はグリコーゲン量が比較的少ない状態なので、「少ないグリコーゲン(エネルギー)でランニングを続けるために、カラダが適応する」という反応がみられます。
専門用語になってしまいますが、下記のようなメリットが挙げられます。
- 筋グリコーゲンが不足した状態でトレーニングを継続する方が、トレーニング後の筋グリコーゲンの回復が促進される。
- グリコーゲン貯蔵量の向上
- 脂質代謝の亢進(HAD:脂肪の代謝にかかわる酵素の活性化)
- 運動中の血糖値維持能力の向上
つまりエネルギーの利用効率があがり、少ないエネルギーでより良いパフォーマンスがおこなえるようになる、ということです。
3つ目に挙げたメリットに注目してほしいのですが、「脂肪」をエネルギー源として上手に使えるようになることで運動の持続時間にも良い影響がみられます。
[朝食前に運動した人 VS 朝食後に運動した人]の1日に利用される脂肪の総量を比較したある研究。
【結果】朝食前に運動をおこなった人の方が、1日の脂肪の利用量が20%近くも多かった、と明らかにした。
早朝練習におけるトレーニング効果をまとめると、カラダの内側(生理学)の部分に焦点をあてたトレーニングと言えます。
いかにエネルギーの利用効率をアップさせマラソンでガス欠を起こさないようにするか、という点で効果的と考えられます。
「日常的におこなうトレーニングはエネルギーが少ない状態でカラダの適応をうながし、レースではエネルギーをしっかり補給した状態で臨むことでより高いパフォーマンスを出す」
この考え方が大きなポイントになりますよ。
トレーニングの頻度・量を確保しやすい
市民ランナー(社会人ランナー)であれば、トレーニングの頻度ないし量を確保することに工夫が必要です。
仕事や家庭の時間との兼ね合いでどうしてもトレーニングが少ないままマラソンに出てしまうこともあると思います。
トレーニングの頻度・量は当然ですが個人差がありますし、基準となるものもありません。
多くのランナーは「月間走行距離」を1つの目安にしているケースが多いと思います。
月間走行距離でのトレーニング管理を推奨しているわけではありませんが、ここでは月間走行距離をベースに解説していきます。
初心者ランナーで月間100kmを目指すA氏
仕事は土日が休みの週休2日。
残業が多いため平日はほぼ走ることができない。
A氏のケースでは、休日が主なトレーニング日であるため単純計算で月8〜9回。
100kmを8回のトレーニングで走破しようとすると1回あたり12.5km、時間にして70〜90分程度。
初心者にとってはなかなかハードな距離です。
ここに朝練を追加してみましょう。
平日2回(火・木)の朝練で1回あたり5kmを設定。
この時点で1週間の走行距離が10km確保できています。
単純計算で10km×4週間分で40km、残り60kmを土日の8回(1回あたり7.5km)で走ることができれば月間100kmを達成です。
このような形で逆算してトレーニングのスケジュールをたてておくと気持ち的にも余裕が生まれ、無理なく目標達成が可能です。
また、どうしても天候や体調が悪く走れない日もあります。
そういった場合の保険として余裕をもたせておくと目標距離をしっかり達成できます。
中級者以上の場合は、朝練でトレーニングの負荷をしっかり高めていくことができます。
さきに説明した低グリコーゲン状態でのトレーニングの恩恵を受けながら午後はスピード練習などに取り組みましょう。
1日のスケジュールに余裕が生まれる
早朝練習は比較的、仕事やプライベートの時間を圧迫することなくスケジュールに組み込むことができます。
これは経験談的な部分が多いので参考程度にどうぞ。
たとえば、早朝5時からランニングをはじめて、6時頃に練習を済ませてしまえばシャワーで汗を流したり朝食を食べたりしても「まだ7時だ!」と余裕があります。
その後のスケジュールを圧迫することはありませんし、さきにひと仕事済ませたという充実感◎もあります。
早朝練習は(特に冬)「早起き」に慣れるまでは大変ですが、1度習慣化してしまえば大きな財産になりますよ。
就寝-起床にメリハリが生まれ生活リズムが整う
早朝練習をおこなうために自然と就寝時間も早まるはずです。
カラダが適応する(慣れるまで)は少々大変ですが、かならず習慣化は可能なのであきらめずにがんばりましょう。
朝練を効果的にする方法は「食事」
朝練による効果は素晴らしいものですが、朝練後の行動次第ではデメリットが大きくなる場合もあります。
特に食事に関する知識は重要で、知らず知らずのうちに身体に負担を強いる可能性が高くなります。
グリコーゲンの回復
さきに説明した「グリコーゲン(エネルギー源)」を回復させることは重要です。
グリコーゲン回復のためには炭水化物を摂取する必要があるのですが、より効率的に回復させるためにはタンパク質も必要と考えられています。
ある研究では、筋グリコーゲン回復率は炭水化物摂取量に比例しているが、タンパク質と同時に摂取したときの方がその回復率が高くなった。
朝のランニングを終えたら、何よりも優先的に「炭水化物」を摂取しましょう。
炭水化物の例
- 米
- パン
- パスタ
- 麺類
- もち
- カステラ
朝練後の朝食を摂取するタイミングも非常に重要で、終了後はできるだけ早く(30分以内)朝食を食べるとより効果的です。
後述するタンパク質の摂取も考えると「缶詰」をまとめ買いしておくと良いですよ。
タンパク質の回復
空腹状態の運動ではエネルギーが枯渇している場合、筋肉の分解がおこりやすくなってしまうというデメリットがあります。
筋肉の分解、すなわち筋力低下をおこす恐れがあるということです。
ただし、その後の食事の摂り方によってはそこまで心配する必要はありませんし、朝練の強度による部分も大きいと考えられます。
ある研究では、運動実施が空腹状態であっても食事後であっても24時間の総尿中窒素排泄量には差がなかったと報告。
別の研究では、空腹状態では筋肉のタンパク質分解が過剰に起こると指摘。
朝練後の食事でタンパク質を摂取をすれば大きな問題はありません。
筋肉が1度分解されても、タンパク質の摂取により修復・再構築が効果的におこなわれます。
また、ここでもタンパク質のみを摂取する場合と炭水化物+タンパク質を同時に摂取する場合とでは後者においてタンパク質合成がより促進されることがわかっています。
タンパク質は「動物性」と「植物性」にわけられますが、朝練後は「動物性タンパク質」がおすすめです。
動物性タンパク質の例
- 肉
- 魚
朝は忙しい時間帯なので、「鮭フレーク」や「ツナ缶」、「サバ缶」などを準備しておくと良いですね。
朝練の注意点
注意点
- すべての人が早朝トレーニングに向いているわけではない(夜型の人)
- トレーニングの強度次第では免疫力低下をおこす可能性もある
- 疲労感を感じやすい可能性もある
- 冬の寒冷環境では病気発症のリスクもある
- 習慣化するためには”根気”が必要
クロノタイプ(朝型・夜型)
遺伝子によってその人が朝型もしくは夜型にわかれるといわれています。
クロノタイプ(=日周指向性)といわれるものですが、睡眠覚醒パターンや気力などに大きく影響しています。
朝型
- 早起きが得意
- 活動のピークが午前中と比較的早い
- 夜は早めに眠りにつく傾向
夜型
- 早起きが苦手
- 午後の比較的遅い時間帯から元気になる
- 夜眠るのが遅い傾向
本記事では詳細にはふれませんが、「夜型」の人が朝練をおこなうと負担になる可能性はあります。
そもそも朝練は現状の生活パターン(仕事など)大きく崩すことなく、無理のない範囲でおこなうべきと考えており、そうでなければおそらく継続は難しいでしょう。
もし自分が夜型かな?と感じたら朝練は控えるのも良い判断だと思います。
概日リズム(体内時計)
体内時計は自律神経活動やカテコラミン、副腎皮質ホルモン分泌などの概日リズムを調節することにより、血圧や心拍数などの循環機能や睡眠、食事などの概日リズムを調節している。
概日リズムとは、すなわち体内時計のことをさします。
日が昇ると覚醒し、夜になると眠くなるという人間の当たり前の現象は概日リズムが関係しており、そのリズムにあわせてホルモンなども影響を受けています。
競技成績(パフォーマンス)に関しては、一般的に午前中よりも午後の方が良い傾向にあります。
これは研究で明らかになっていることで、その要因として深部体温、エネルギー代謝、ホルモンの機能など、すなわち概日リズムが関係しているわけです。
これをふまえ、強度の高いインターバルトレーニングなどは午後の時間帯に行い、朝練ではゆっくりとしたランニングなどがおすすめです。
水分補給は忘れずに
睡眠中もカラダからは水分が減っています。
「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」といって、人間は生きているだけで知らず知らずのうちに呼吸や皮膚から水分が体外に放出されています。
体格により個人差はあるため一概には言えませんが、少なくとも起床後はコップ1杯の水分をとるようにしましょう。
水分補給ゼロで朝練をおこなうことは絶対にないようにしてください!!
免疫力低下がおこる?
朝練では免疫力低下の可能性があると考えられます。
グリコーゲンの量が少ない状態での運動はグリコーゲン量が十分な状態と比べてリンパ球などの免疫細胞の低下が大きいことが報告されている。
ただし朝練習に限らず、基本的に激しい運動をおこなうと免疫力低下の可能性があります。
逆に継続的な運動は逆に免疫力を向上させることもわかっています。
朝練では深部体温が低く午後の時間帯よりもパフォーマンスの観点で劣るため、同じペースの運動であっても相対的に強度が高いことが考えられます。
その点を注意して、強度をおさえて朝練を行えば大きな問題はないと思われます。
疲労を感じやすい可能性もある
上記と同様の理由ですが、「午後のトレーニングよりも相対的に運動強度は高くなる可能性」があります。
同じ平均5分/kmのランニングでもカラダにかかる負担は早朝>午後という関係性になりやすいワケです。
自覚的にもそれが疲労感として残る可能性も考慮して朝練に取り組みましょう。
病気発症のリスクもある
特に冬場の寒冷環境では、寒さにより血管の収縮(=高血圧)を招き心臓・血管系に負担をかけてしまう可能性があります。
よく入浴後に急激にカラダが冷えることで「ヒートショック」という現象がおこり、突然死してしまうというニュースを目にすることがありますがメカニズムは同様です。
ヒートショック
気温差により血圧が大幅に変動し、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす可能性があることをさします。
糖尿病や動脈硬化を持病に抱えている人は要注意です。
いずれにしても冬場の朝練はしっかり防寒できる服装を選び、対策をおこなったうえでトレーニングをおこないましょう。(年齢が若くても起こる可能性はあります)
まとめ
朝練のメリットは大きく3つです。
- トレーニング効果アップ
- トレーニングの頻度・量を確保しやすい
- 1日のスケジュールに余裕が生まれる
- 就寝-起床にメリハリが生まれ生活リズムが整う
注意点
- すべての人が早朝トレーニングに向いているわけではない(夜型の人)
- トレーニングの強度次第では免疫力低下をおこす可能性もある
- 疲労感を感じやすい可能性もある
- 冬の寒冷環境では病気発症のリスクもある
- 習慣化するためには”根気”が必要
朝練のメリット・デメリットをしっかり理解すれば非常に効果的なトレーニング方法です。
ぜひ、チャレンジしてみましょう。
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